iOS Developer Enterprise Program を使用するような案件だったのですが、2012年10月より Volume Purchase Program (VPP) が日本でも使えるようになったので、試しに申請してみることにしました。結果としてリジェクトされてしまったので途中で頓挫していますが、参考になればと思いアップしてみます。
VPP は Enterprise とくらべて下記のような違いがあります。
・AppStoreのバージョンアップの仕組みが使える
・Appleによる審査がある(普通に販売されるアプリと同レベルの審査です)
・ユーザー側がVPPに登録する必要がある(DUNSナンバーが必要)
・Appleがアプリ料金の30%を徴収する(無料アプリにすれば徴収されないらしい?)
(1)アプリを作る
アプリは AppStore にアップロードするのと同じように作成します。Enterprise と違って Apple による審査がありますので、ガイドラインに従う必要があります。
また、AppStoreのバージョンアップの仕組みが使えるので、自前で作り込む必要はありませんし、WWWサーバを用意する必要もありません。
VPP のアプリが完成したら iTunes Connect から AppStore にアップロードします。情報を入力する画面の中に「Custom B2B App」というチェック項目がありますので、ここをチェックすると VPP アプリとして扱われます。「Custom B2B App」をチェックした場合は、ユーザー企業の VPP アカウントのIDを入力する必要があります。
(2)ユーザーにVPPに登録してもらう
アップル – ビジネス – ビジネス向けのVolume Purchasing Program
http://www.apple.com/jp/business/vpp/
ユーザー企業に VPP に登録してもらいます。VPP自体の費用はかかりませんが、既存の AppleID とは別の AppleID を作成してから VPP に登録する必要があります。また、DUNS ナンバーが必要なので多少手間はかかりますが、難しいことではないと思います。
今回はユーザーさんの VPP 登録が間に合わなかったので、自社で VPP に登録し「Custom B2B App」のユーザーとして自社のIDを指定したら、それが理由でリジェクトされました。AppStore にアップロードするときには、ユーザーさんの VPP 登録が完了している必要があります。
(3)料金設定
上記(2)で、自社のIDを指定してまで VPP にアップロードしたかった理由は、VPP で無料アプリを配信して問題がないかを確認したかったからです。アプリを無料にしてしまうと Apple の取り分がなくなってしまうのに、それでも AppStore の仕組み等が使えるのなら Apple にしては珍しく太っ腹だと思ったからです。
今回の件は、納期が近づいてきたこともあり、iOS Developer Enterprise Program で進めることに決まりましたのでこれ以上は調査しておらず、これ以上のことは分かりません。
カテゴリー: アプリ開発(iOS/Android)
0件のコメント