Windows10 のアップデートが適用されたあと、共有フォルダに接続できなっくなったという問い合わせがありました。
詳しく聞いてみると、PCの共有フォルダやNASなど他の共有フォルダには接続できて内容の参照もできるが、ある特定のPCの共有フォルダ(Windows10のPCで共有が設定されているフォルダ)の共有フォルダだけパスワードエラーになってしまい接続できないということでした。
まず最初にSMB1.0/CIFSの機能がインストールされていないことが問題ではないかと疑ったのですが、今回これは関係ありませんでした。
エラーメッセージは「ユーザー名またはパスワードが正しくありません」というものです。
基本に立ち返ってアクセス先PCのアカウントの状況を確認しようとしたら、ユーザーアカウントが登録されていないとのこと。アカウントがなくても接続できる?接続先PCを取り違えてるのでは?どういうこと?
改めてググって調べてみたところ、Windows10 および Windows Server 2016、Windows Server 2019では、共有フォルダへのゲストアクセスが無効になったようです。
今回のケースでは、下記のような状況になっていたようです。
- 共有PCに、そもそもユーザーアカウントが登録されていなかった。
- それにもかかわらず、自分のアカウント名とパスワードを入力して接続していた。
- 共有PCでは、認証がエラーになったためにゲストアクセスにフォールバックをリクエストした。
- アクセス側PCでフォールバックを受け入れ、ゲストで接続していた。
このゲストアクセスへのフォールバック Windows10 2004 アップデートで行われなくなり、「ユーザー名またはパスワードが正しくありません」というエラーメッセージになっていたようです。
フォールバックの設定は、下記の記事にもあるような「安全でないゲストログオンを有効にする」の設定かと思われますが、詳しくは検証できていません。
解決策としては、共有PCのほうにユーザーアカウントを登録します。
ユーザーアカウントの登録方法
ユーザーアカウントを登録するときは、Microsoftアカウントではなく、「ローカルユーザーアカウント」で作成する必要があります。手順は下記のような感じです。
1.歯車アイコン→アカウント→家族とその他のユーザー→その他のユーザーをこのPCに追加
※表示された画面では「このユーザーのサインイン情報がありません」をクリックします。
2.アカウントの作成画面
※この画面では「Microsoft アカウントを持たないユーザーを追加する」をクリックします。
3.アカウント情報を入力します。
※最初は表示されていないのですが、「パスワードを忘れた場合」のセキュリティ質問と答えを3セット登録する必要があります。
相手がNASの場合
今回の Windows アップデートによる認証エラーは、クライアント側(アクセス元)PCの挙動が変わったためのものですので、接続先がNAS等の場合でも同じような状況になる可能性があります。
もしアップデート適用後にNASにログインできなくなったというような場合は、NASのゲストログイン設定が有効になっていないか確認してください。
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